



生計の担い手となっている人が死亡した場合、遺族は収入の道が絶たれてしまいます。こうした遺族を経済的に支援するための公的制度が、遺族年金制度です。
目次
遺族年金とは、遺族に対して支給される年金です。
国民年金加入者が死亡した場合に支給される遺族基礎年金、厚生年金加入者が死亡した場合に支給される遺族厚生年金の2種類があります。
遺族年金を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、遺族基礎年金や遺族厚生年金共通の条件として、以下の保険料納付要件を満たす必要があります。
・亡くなった月の前々月までの国民年金の加入期間の2/3以上、保険料が納付または免除されていること
・亡くなった月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
国民年金の保険料に未納があると、遺族年金を受けることはできません。
それに加えて、遺族基礎年金、遺族厚生年金それぞれにおいて、満たさなければいけない条件があります。
遺族基礎年金を受け取るための条件は次のとおりです。
亡くなった人が、次の4つのうち、いずれかの条件を満たしている条件があります。
・国民年金に加入している人
・国民年金に加入していた人で日本国内に住所があり、年齢が60歳以上65歳未満の人
・老齢基礎年金を受給中の人
・老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている人
受け取ることのできる遺族にも条件があります。
遺族年金を受け取ることができるのは、以下の条件を満たす遺族です。
・亡くなった人によって生計が維持されている子供(18歳到達年度の3月末が来ていない場合、障害年金の障害等級1級または2級の子供は20歳未満)
・亡くなった人によって生計を維持されていた子供のいる配偶者
子供のいない配偶者や、すでに独立した子供は遺族年金を受け取ることができません。
会社員や公務員のような厚生年金に加入している人が死亡した場合、条件を満たした遺族は厚生年金を受け取ることができます。
次に挙げる条件のうち、いずれかを満たせば遺族厚生年金が支給されます。
・厚生年金に加入中(在職中)であった人
・厚生年金に加入中に初診を受けた傷病で初診日から5年以内に死亡した人
・障害等級1級または2級の障害厚生年金を受けられる人
・平成29年(2017年)7月までに老齢厚生年金を受けられるようになった人
・老齢厚生年金の受給資格期間(カラ期間含む)が25年以上ある人
遺族基礎年金とは違い、条件を満たせば、子供のいない配偶者や父母、孫、祖父母といった人も受け取ることができます。
ここまで、遺族年金の支給条件について紹介してきました。人が亡くなった場合、遺族年金の手続きに加え、相続の手続きをする必要もあります。その他、様々な法律上の問題が発生することもありますので、何か不安な点がありましたら、ぜひ弁護士にご相談ください。
このコラムの監修者
福田法律事務所
福田 大祐弁護士(兵庫県弁護士会)
神戸市市出身。福田法律事務所の代表弁護士を務める。トラブルを抱える依頼者に寄り添い、その精神的負担を軽減することを究極の目的としている。